電動アシスト自転車のバッテリーにはいくつか種類があります。その種類によって、価格・容量・重さ・寿命が異なっています。
電動アシスト自転車を購入する際は必ずバッテリーの種類を確かめて、その特徴を理解しておくことをおすすめします。
リチウムイオンバッテリー
リチウムイオンバッテリーはスマートフォンやノートパソコンなどにも使用されている軽量で効率のよいバッテリーです。パナソニック・ヤマハ・ブリヂストンの国内3大メーカーが現在発売している電動アシスト自転車のバッテリーはすべてリチウムイオン電池となっています。
リチウムイオン電池は小型で高出力のため、サイズを小さくすることができ、軽量化をすることができます。他のバッテリーに比べて価格はやや高めですが、性能が良いため最も普及しています。
リチウムイオン電池には4Ah(アンペア)、8Ah、12Ahなどの容量があり、数字が大きいほど電気を蓄える量が大きくなり、一度の充電で走行できる距離も長くなります。長距離を乗る方は容量が大きめのバッテリーをおすすめします。ただし、容量が大きいとその分値段も上がってきます。
リチウムイオンの特性として、使用をしていると容量が少しづつ減ってきます。例えばヤマハの場合、2014年のカタログでは700~900回の充電で、新品の約半分の容量に減少し、走行距離が短くなりますと記載しています。いきなりゼロになるわけではありませんが、徐々に減っていきますので、リチウムイオンバッテリーは消耗品と考えた方がいいでしょう。メーカーもスペアのバッテリーを販売しています。
鉛バッテリー
鉛蓄電池とも言います。自動車で使用されている方式のバッテリーです。リチウムイオン電池に比べるとかなり重いため、電動アシスト自転車ではあまり使用されません。国産では初期のヤマハ・PASがこの電池を搭載していました。しかし、価格が安いため現在でも激安の電動アシスト自転車には使用されています。
鉛バッテリーは、中に希硫酸が入っているので取り扱いに注意が必要です。また、過放電をするとサルフェーションという減少が発生して、容量が低下します。過放電には注意が必要です。価格的にはメリットはありますが、重くて取り扱いも面倒なためあまりおすすめしません。
シリコンバッテリー
シリコンバッテリーは鉛バッテリーの希硫酸をシリコンのゲルに入れ変えたものです。液がもれにくいので鉛バッテリーより扱いやすいと言えるでしょう。鉛バッテリーと同様にリチウムイオン電池に比べて重くなっています。
シリコンバッテリーはあまり情報がありません。中国のメーカーが開発して特許を取得しているため、中国製の電動アシスト自転車に搭載されているようです。
その他(ニッカド電池・ニッケル水素電池)
乾電池などに使用されているタイプの電池です。以前は国産の電動アシスト自転車にも使用されていましたが、現在はほぼすべてリチウムイオン電池に変わりました。現在でもスペア用として一部のバッテリーが販売されいます。
リチウムイオン電池比べると効率が悪いため、電動アシスト自転車のバッテリーとして今後用いられることはないでしょう。